事業概要

東京都事業承継ネットワーク事務局、及び、当事務局が運営する「事業承継時の経営者保証解除に向けた専門家による支援事業」について、概要を解説します。

事業承継の時期を迎える中で、経営者保証(個人保証)についてお悩みではありませんか。
経営者の個人保証は完済するまで解除出来ないのだろうか?
後継者は経営者保証無しで融資を受けられるだろうか?

「経営者保証ガイドライン」の活用で、要件が整えば、保証を解除出来る可能性があります。

東京都事業承継ネットワーク事務局が運営する、「事業承継時の経営者保証解除に向けた専門家による支援事業」は、皆様の取り組みを専門家が丁寧にサポートする、国の事業です。

事業の趣旨と目的

多くの中小企業・小規模事業の経営者様が事業承継の時期を迎えられる中、経営者保証が円滑な事業承継を阻害する要因の1つになっています。

個人保証は、後継者に自動的に引き継がなければならないものではありません。「経営者保証ガイドライン」により、事業承継時には、経営者保証契約を見直す事等の対応が金融機関に求められていますので、要件が整えば、保証解除に向けた申し入れが可能です。

令和2年4月より、経営者保証の解除や条件変更に向けた取り組みの一層のご理解と、普及を促進する為に「事業承継時の経営者保証解除に向けた専門家による支援事業」が始まっています。

事業の特長

事業承継を過去3年以内に実施した、または、おおむね3年以内に実施予定の中小企業(中小企業・小規模企業)であれば、どなたでも無料で利用することが可能です。

専門家(経営者保証コーディネーターと派遣専門家)が丁寧に、個別に、無料でご支援をします。東京都事業承継ネットワーク事務局の専門家は中小企業診断士または公認会計士資格を持った者です。

経営者保証解除に向けた経営診断とその結果を踏まえての経営改善、銀行との面談同席等のご支援を事業者のご希望に応じて実施します。

事業の概要

事業承継時の経営者保証解除に向けて専門家が以下の支援を行います。

  1. 経営者保証解除に向けて経営診断とアドバイスを行います。
    チェックシートを使用して、「経営者保証ガイドライン」に提示される3つの要件を満たしているかどうかを点検します。
  2. 事業者様が希望すれば、今後の経営改善のアドバイスや支援機関の紹介などを行います。
  3. 経営診断の結果、「3つの要件」を充足している場合、事業者様が希望すれば、金融機関とのご面談に同席してチェックシートの充足についての説明を行う等の支援を行います。(ただし、金融機関に対する解除の交渉や要請は行いません)。

東京都事業承継ネットワーク事務局とは

東京都事業承継ネットワーク事務局は、国の施策である「プッシュ型事業承継高度化支援事業」の中の「経営者保証解除に向けた専門家による支援事業」の東京都における受託運営機関で、東京都中小企業診断士協会の中に設置されています。

東京都事業承継ネットワーク事務局には、専門家(経営者保証コーディネーター)が常駐し、経営者保証解除に向けての経営診断、ご相談者のご意向に基づくアドバイス、金融機関とのご面談(協議)時の専門家(派遣専門家)の同席等の様々なご支援を丁寧に行い、推進します。

名称
「プッシュ型事業承継支援高度化事業」
東京都事業承継ネットワーク事務局
(受託運営:一般社団法人 東京都中小企業診断士協会)
ホームページ
https://shoukeinet.go.jp
メールアドレス
info-shoukei@t-smeca.com
電話番号
03-6228-4084
ファクス番号
03-6228-4094
受付時間
平日10:00~16:00(土曜日・日曜日・祝日・年末年始は休業)
住所
〒104-0061
東京都中央区銀座2丁目10番18号 中小企業会館4階
一般社団法人 東京都中小企業診断士協会内

参考:「プッシュ型事業承継高度化支援事業」について

今後、経営者の高齢化が一層進み、事業承継の時期を迎えるものの、そのうちの多数が、後継者難などで廃業を選択することが見込まれます。政府は、「プッシュ型事業承継高度化支援事業」を策定、全国事務局(野村證券)及び傘下に47都道府県に地域事務局を設置し関係支援機関と連携を取りながら一層の事業承継を促す方針です(「プッシュ型事業承継高度化支援事業 事業承継ひろば」ホームページ

こんな中小企業・小規模事業の経営者様の取り組みをご支援します

  • 後継者(候補)に早めに事業承継してコロナにより落ち込んだ経営を立て直してもらいたいが、経営者保証が有る為に承継に難色を示されている。
  • 役員に代表を譲りたいが、役員の妻が、個人保証の引き継ぎに反対、事業承継が頓挫している。
  • 自分は引退し、後継者の息子も経営者保証を提供したが、金融機関から自分と妻の個人保証は継続してほしいと言われている。
  • 個人保証解除の為に必要な要件が曖昧で判りにくい。財務計算も自分だけでは要件に合っているのか判断できない。
  • 事業は黒字だが、後継者が決まっていないので、事業を売却するしかなさそうだ。経営者保証ははずれるだろうか。
  • 金融機関との目線合わせ(協議)は、支援専門家と一緒に申し出・相談しないと、具体的に応じてもらえないので困っている。

「経営者保証ガイドライン」とは

「経営者保証ガイドライン」は、中小企業・小規模事業者の経営者による個人保証の契約時と履行時等における課題解決を具体化する為の、中小企業、経営者及び金融機関による対応についての中小企業団体、金融団体の自主的自律的な準則です(平成25年12月策定)。

令和元年12月には、「事業承継時に焦点を当てた『経営者保証に関するガイドライン』の特則」が出され、中小企業側、金融機関側それぞれに対して、事業承継時に期待される具体的な取り扱いが提示されました。経営者保証に依存しない融資の一層の実現に向けた取組みが進むことで、円滑な事業承継が行われることを促しています。

中小企業側に求められる主な対応(充足が求められる要件)

経営者保証を提供すること無しに事業承継を希望する場合には以下の要件を充足する事が求められます。

  • 法人と経営者(個人)との関係の明確な区分・分離
  • 財務基盤の強化
  • 財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示による経営の透明性の確保

上記要件が未充足である場合には、事業承継に先立ち要件を充足するよう主体的に経営改善に取り組む事。

金融機関側に求められる主な対応(融資慣行の是正)

  • 事業承継時には、前経営者の保証を後継者が当然に引き継ぐ事を求めるのではなく、必要な情報開示を受けた上で、経営者保証を求めない可能性や代替的な融資手法の活用を改めて検討する事。
  • 原則として前経営者・後継者の双方から二重には保証を求めない事。
  • やむを得ず保証契約を求める場合は、適切な保証金額とし、保証の必要性等について丁寧且つ具体的に説明する事。
  • 前経営者が実質的な経営権・支配権を保有している等の場合以外は(第三者)保証を求めない事。

参考